以下、第2部第8章について早川先生の紹介コメントをご紹介させていただきます。スポーツビジネスへの関心が高まってきているだけに、スポーツマーケティングへの注目度も増してきた。プロスポーツクラブ経営にとってはこのマーケティング戦略は最早欠かすことができない。しかしスポーツマーケティングは、クラブ経営だけの問題ではなく、スポーツに関わる様々な問題がビジネス対象として存在し、購買者獲得にむけた凌ぎがけずられている。従来イメージできる販売・製品はいわゆるスポーツグッズや競技施設、チケットなど目に見えたり利用したりする具体的なものや商品化権、命名権、肖像権、スポンサー権などが対象とされてきた。また、サービス部門として、スポーツ教室、クラブ経営、スポーツ医療、トレーニングなどを含むマネージメントやマーケティングに関するコンサルティングが対象としてきた領域へとその対象を拡大している。そんな中、時間ビジネスが登場し、関心を集め始めている。計測に関わるビジネスも登場してくる。案野裕行氏には、「中国におけるスポーツマーケティング」と題し、ご自身のマーケティング活動を海外で行う実例を話して頂いた。北京マラソン大会における時間計測機の導入による「時間ビジネス」展開例である。
スポーツ産業論講座
編著:早川 武彦
定価:2,310円(税込み)
ISBN:4-921164-39-8 C3075【目次】
第1部 スポーツ産業論講座とは 早川 武彦
第2部 スポーツ産業論講座
第1章 二人の経験に学ぶ(重野 弘三郎さん、服部 茂章さん) 小倉 俊行
第2章 企業スポーツの問題点と今後のスポーツクラブのあり方 前田 直樹
第3章 J1から世界のFC東京へ 村林 裕
第4章 企業保有のクラブから独立事業体としてのクラブへ 山谷 拓志
第5章 写真家の現場から 宇都宮 徹壱
第6章 プロスポーツクラブ経営の現状と今後 小谷 泰介
第7章 スポーツとネット情報価値 小野寺 俊明
第8章 中国におけるスポーツマーケティング 案野 裕行
第9章 スポーツ・エージェントの実務 水戸 重之
第10章 スポーツグッズとマーケティング 早川 武彦
第3部 すすむ国際スポーツのネットワーク化とメディアスポーツ 早川 武彦
序 論
第1章 変容する国際スポーツ組織の動向~IOCとメディア
第2章 国際メディア戦略としてのスポーツビジネス:メディア・スポーツ
第3章 テレビ放映権料高騰と放送・通信業界の再編
第4章 メディア戦略とプロ・スポーツクラブ経営
第5章 わが国におけるケーブルTV(CATV)と地域スポーツ振興
第6章 スポーツの本質に根ざすメディア・スポーツ論に向けて■書籍の詳細は、下記をご参照ください。創文企画